無銭優雅
お酒の席で最近この本読んだんですよ〜とオススメしてもらい、"無銭優雅"っていい言葉だなぁとメモ。
手にとってみてパラリとページをめくれば、あぁ恋愛小説なんね。それもいいじゃんと。
恋愛(がらみな)小説って、
だんだん好きになっていって、気づいた時にはとか。
死別の悲しみとか。
叶わぬ恋だとか。
不治の病だったりとか。
いけない恋だとか。
やたら深い過去を持っていたりとか。
ある程度のありきたりなパターンがあると思うけれども、この物語はまた違った角度から二人の世界がつくられてる。
冒頭からずっと続く二人のやりとり温かさに、最後に思いっきり落胆させられるんじゃないかと途中不安になる。
実際、最後まで読まない方がいいんじゃないかなーと思わさたぐらい、最初から最後まで微笑ましい気持ちで物語は続くのです。
「無銭優雅」って題名がうまく二人の関係を表しているかもね。
贅沢しなくたって、考え方次第でいくらでも贅沢はできるし、楽しくもなる。そんな感じで歳を重ねていきましょと。
"心中する心持ちで付き合っていかないか?"なんて始まるこの物語だけど、全然思い詰めた硬さはなく、二人の共有し合う豊かな時間に羨ましさを感じたのでありました。俺も主人公を探すことは忘れてないですよーっと。
- 作者: 山田詠美
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2009/08/01
- メディア: 文庫
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