8月の読書


8月の2冊

■それからはスープのことばかり考えて暮らした / 吉田篤弘

友達に薦められて読んでみた一冊。
とにかく題名惚れだよね。

主人公のサンドイッチ屋さんでの生活も、スクリーンの中の恋も、穏やかに穏やかにひっそりと愛らしく物語りは進んでいく。
なんかいいなぁとほんわかした雰囲気で話は終わる。

誰かが死ぬとか、ものすごい別れがあるとかじゃない淡々とした物語だけれども、それはそれで素敵なお話。
最後に変わったスープのつくり方が載ってますよ。

それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)

それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)



■愛を込めて/藤代冥砂

先日紹介した もう家に帰ろう の作者である藤代冥砂さんのエッセイ。
興味のある人のエッセイはついつい読んでしまう。


撮影で様々な地を訪れている冥砂さん。
そんな彼が旅先で奥さんへ送るポストカードに描かれたメッセージは、短く簡潔なもの。
だけれども、そこに添えてある「愛を込めて」という一言は、おはようのような、当たり前のあいさつにも感じるし、永遠のような大きな優しさにも感じる。


旅先の空気感と、その時の奥さんへの気持ちが詰め込められたエッセイ。
良いモノを五感で感じると大切な人に伝えたくなる。単純だけれども大切なことを感じさせてくれた一冊。
しかしまぁ、理想すぎちゃう夫婦、家族だこと。実際に三人並んでいる姿をみてみたい。


自分も今度どっか旅をしたら旅先からポストカードを出してみよう。
「愛をこめて」と一言そえられる人がいたらもっとステキな旅になるはず。

愛をこめて (マーブルブックス)

愛をこめて (マーブルブックス)